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大腸ポリープ

 ガンの死亡者数が年間30万人時代を迎え、2012年には40万人に限りなく近づくといわれている。

 部位別では死亡者の多い順に肺ガン、胃ガン、大腸ガン……。その中で今後、とりわけ大腸ガンが増加すると予想されている。

 その大腸ガンの早期発見のために、集団検診や人間ドックを受ける人が非常に多くなった。その際、多く発見されていることで注目されているのが大腸ポリープである。

 あたかも病名のようだが、実はそうではない。ポリープは、粘膜面に盛り上がった病変の総称だ。ポリープ自体は食道、胃、胆のうなどにできるが、大腸にできたポリープをそう呼んでいる。

 大腸ポリープはどれも性質が同じではなく、いくつかに分類される。まず「腫瘍」と「非腫瘍」。そのうちの80%が腫瘍だ。さらに、腫瘍は「腺種」と「ガン」に分けられ、腺種が80%を占める。腺種は良性ではあるが、大きくなるに従ってガン化する可能性が高くなる。ガン化率は、直径6〜10ミリで 3%、11〜20ミリで20%、21ミリ以上で30%である。

 また、大腸ポリープが多くできるのは直腸とS状結腸で、この2カ所で約70%を占めている。

 便潜血検査、注腸造影検査、大腸内視鏡検査で大腸ポリープが発見されると、治療は「内視鏡的ポリペクトミー」「内視鏡的粘膜切除術」「手術」の3通りが行われる。

 内視鏡的ポリペクトミーの対象となるのは、隆起したタイプのポリープである。大腸ポリープの中では最も多い。肛門から内視鏡を入れ、先端からループ状のワイヤを出して、それをポリープにかけてギュッと締め、高周波電流を流して焼き切る。

 最近では100倍にズームアップできる拡大内視鏡も登場し、検査の時点でポリープの良性、悪性、つまり切除すべきか否かの判断ができる。そのため、切除しなくてもよいポリープまでも切除することはなくなりつつある。

 内視鏡的粘膜切除術では、扁平タイプのポリープを対象とする。ポリープの下に生理食塩水を注入して盛り上げ、あとはポリペクトミーと同じ手順を踏む。

 手術となるのは、ポリープの大きさが30ミリ以上あったり、ガンの進行が疑われるケースだ。その場合は、開腹しないで腹部に小さな孔を4カ所あけて行う腹腔鏡手術や開腹手術が、状況に応じて選択される。

 1度ポリープが発見されて治療をした人は、2年に1回は内視鏡検査を受けるべきである。大腸ガン予防には内視鏡検査が最も効果的だからである。
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posted by Dr.クマ at 18:14 | Comment(0) | TrackBack(0) | 大腸ポリープ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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